遠藤印刷 代表の遠藤です。日商簿記2級を保有し、大手ゼネコンでの施工管理経験を活かした徹底的な品質・工程と工数管理を強みとしています。創業55年の現場力を活かし、お客様の印刷業務における効率化とコスト最適化の支援に日々邁進しております。
卒業論文や修士論文、学会提出用の原稿は、提出のその瞬間まで努力が詰まった成果物です。
ただし「内容が良ければ大丈夫」と思っていても、印刷や製本の仕上がりが雑だと、読み手が最初に受け取る印象は変わります。 論文は作品というより“提出物”です。読む側(指導教員・審査員)は、限られた時間で複数の論文を確認します。そこで体裁が乱れていると、内容以前に読む負担が増えます。逆に、体裁が整っていると、読む側は本文に集中できます。
この記事では、初めて論文を印刷する方でも迷わないように「なぜ論文印刷が重要なのか」を3つの理由に分けて解説し、最後に失敗しないためのチェックリストと印刷サービスの選び方までまとめます。
はじめに|なぜ論文印刷が評価に影響するのか
「論文は中身がすべて」という前提は正しいです。ですが現実には、読み手は“中身”に到達する前に、次のような点を無意識に受け取ります。
- 表紙や背表紙は整っているか
- 文字が読みやすい濃さ・サイズか
- 余白や行間が適切で、ストレスなく読めるか
- ページ番号や図表の配置が整っているか
- 指定フォーマットを守れているか
これらは内容の優劣とは別軸ですが、論文を読む体験に直結します。読む体験が悪いと「論旨を追う」以前に疲れます。すると、本来なら伝わるはずの良さが十分に伝わりにくくなります。
理由①:第一印象で“丁寧さ”と“信頼感”が伝わる
論文提出の場面では、内容だけでなく「手順を踏んで仕上げたか」という姿勢も見られます。たとえば次のような状態は、印象を落としやすい代表例です。
- 表紙がヨレている/角が折れている
- 製本が斜め、背が割れている、ページが抜けそう
- 紙が波打っている(インク量・乾燥不足・紙質不一致)
- トナーが薄い・ムラがある・かすれる
- ページがズレていて、余白がばらつく
この状態だと「内容も雑なのでは」と誤解される可能性があります(事実としてそうとは限りませんが、誤解が生まれやすい)。
逆に、印刷がくっきりして製本が整っているだけで、読み手は安心して本文に入れます。提出物では、この差が地味に大きいです。
理由②:読みやすさが内容理解を助ける
論文の評価は、最終的に「論旨が伝わるか」「根拠が妥当か」「構成が明快か」といった中身に収束します。
しかし、中身を評価するには“読める状態”が必要です。印刷の仕上がりが悪いと、読む側に次の負担が乗ります。
読み手の負担になりやすい印刷状態
- 文字が薄い/ムラがある:集中が途切れる、読み返しが増える
- 行間が詰まりすぎ:視線移動がつらく、読む速度が落ちる
- 余白が狭い:注釈やチェックが入れにくい
- 図表が潰れる/小さすぎる:意味が取れず、本文の説得力が落ちる
- 両面印刷の裏写り:長文ほどストレスが蓄積する
読みやすく整えた論文は、読む側が迷いません。結果として、内容の良さが“そのまま”伝わりやすくなります。
理由③:提出・審査時のルール違反を防げる
論文提出は「ルールに沿った提出物」であることが前提になります。大学・研究室・学会の指定は、意外と細かいです。
- 用紙サイズ(A4等)、片面/両面
- モノクロ/カラー
- フォント種類、サイズ、行間
- 余白の幅
- ページ番号の位置
- 図表の扱い(カラー不可、解像度、配置)
- 製本方法(左綴じ、背文字、表紙の指定)
ここを外すと、印象が悪くなるだけでなく、再提出や形式面の減点につながる可能性があります。
つまり印刷工程は「最後の作業」ではなく、提出要件を満たすための必須工程です。
論文印刷でありがちな失敗とその対策
以下は初心者がつまずきやすい失敗と、再現性の高い対策です。
よくある失敗と対策(提出前チェック用)
| よくある失敗 | 原因 | 対策(再現性重視) |
|---|---|---|
| 体裁文字が切れる | 余白が狭い/拡大・縮小印刷/アプリ差(Word→印刷) | PDF化してから印刷。印刷設定の「用紙に合わせる」を確認。必ずプレビューで端の見切れを確認。 |
| 品質印字がかすれる | インク/トナー不足/ノズル詰まり/紙との相性 | ノズルチェック→ヘッドクリーニング。残量確認。急ぎは紙を変えるより“出力機を変える(コンビニ/外注)”が確実。 |
| 順序ページが逆順 | 逆順印刷ON/自動両面の出力順の取り違え | 設定の「逆順」をOFF。試し刷り1部で“並び”だけ先に確認。 |
| 両面綴じ方向ミス | 短辺/長辺とじの誤設定 | プレビューでページの向きを確認。左綴じが基本。指定がある場合は提出要項に合わせる。 |
| 図表図表が潰れる | 縮小率が大きい/細線が細すぎ/解像度不足 | 図表は原寸で読めるサイズに。細線は太く。PDFで100%表示して判読できるか確認。 |
教員・審査員はどこを見ている?印象に残るポイント
読み手が最初に確認しやすいのは「全体の体裁」です。具体的には以下が効きます。
体裁の“統一感”
- 文字サイズ・行間・余白が一貫している
- 見出しの階層(H1/H2/H3)が揃っている
- ページ番号の位置が全ページで統一されている
“提出物としての整備”
- 表紙/目次/本文の並びが自然
- 章番号・図表番号の付け方が揃っている
- 図表の参照が本文と一致している(図1の説明が図2になっていない等)
ここが整っていると、経験上ですが読む側は内容評価へ早く入れます。逆にここが崩れると、読む側の注意がミス探しに寄りやすくなります。
おすすめの論文印刷サービスと選び方
自宅印刷はコスト面で有利ですが、論文は「失敗コスト」が重いです(やり直し時間、インク、紙、精神的負担)。
次のどれかに当てはまるなら外注が合理的です。
- プリンターが不安定、印字品質が安定しない
- ページ数が多い(例:100ページ以上)
- 製本が必要(背文字、表紙指定・レザックなど)
- 締切が近く、やり直しが許容されない
【解決策】
1.選ぶ基準(初心者はここだけ見ればOK)
2.不明点を相談できる窓口がある(仕様確認が早い)
3.PDF入稿に対応(レイアウト崩れが起きにくい)
4.製本仕様が選べる(左綴じ、無線綴じ等)
5.短納期の相談ができる(締切前はここが重要)
まとめ|仕上がりで損をしないためにできること
論文は内容が主役ですが、印刷の仕上がりで「丁寧さ」「読みやすさ」「ルール遵守」の印象が変わります。
提出直前にやることは、実はシンプルです。
提出前の最終チェック(最短ルート)
- Word/Googleドキュメントのまま印刷せず、PDF化してプレビュー確認
- 試し刷り1部で、見切れ・ページ順・両面の向きを確認
- 図表が“読めるか”だけは、100%表示で判読
- 不安なら外注で、短納期・仕様確認までまとめて解決
論文印刷で迷ったら、遠藤印刷では仕様確認から相談できます
「提出要項はあるけど、印刷が不安」「製本まで含めて失敗したくない」
そういったケースは、仕様(サイズ・片面/両面・綴じ方・部数)を整理した上で相談するのが最短です。
不明点が残ったまま進めるより、提出要件に合わせて最初に固める方が、やり直しを避けられます。
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