遠藤印刷は、千代田区飯田橋で創業55年。仕上がりの品質と納品の確実さを大切に、印刷の現場を積み重ねてきました。本コラムでは、発注前に知っておくと失敗しない点を解説します。今回は、丁合(ちょうあい)」ってなに?わかりやすく解説します。

丁合とは?一言でいうと「ページの順番をそろえる作業」 

「丁合(ちょうあい)」とは、数種類の印刷物を1枚ずつ正しい順番にする作業することです。特に冊子や書類を製本するときに重要な工程です。

丁合の例:手作業と機械での違い

 実際の印刷現場では、丁合は手作業で行うこともあれば、専用の「丁合機(ちょうあいき)」を使うこともあります。

● 手作業での丁合

家庭用プリンターで印刷する場合は、手作業でページを順番にそろえることになります。たとえば以下のようにします。

  • A4用紙で1ページずつ印刷(1、2、3……)
  • 印刷したものを机の上に並べて、順番に1冊分ずつ重ねる

手間はかかりますが、少部数ならこれで十分です。

● 機械での丁合
印刷会社などでは、「丁合機」と呼ばれる専用の機械を使って、何百冊もの資料を高速で丁合します。印刷した紙を複数のトレイにセットすると、機械が自動でページ順に取り出し、1冊分にまとめてくれるのです。
※「丁合機」の仕組みについて詳しく知りたい方はこちら(理想科学工業)をどうぞ。

「丁合」と「ページ印刷」の違いに注意

 よく混同されがちなのが、「丁合」とプリンターの設定にある「ページ順印刷(ソート機能)」です。

プリンターによっては、1ページから順に印刷する設定(例:1→2→3…)と、同じページをまとめて印刷する設定(例:1→1→1、2→2→2…)があります。

  • 「ソートあり」=丁合済みで出てくる
  • 「ソートなし」=自分で丁合する必要あり

プリンターの設定に「部単位で印刷」とあれば、それが丁合を自動でしてくれる機能にあたります。

なぜ「丁合」が大切なの?

 印刷物を作る上で、丁合はただの作業ではありません。読みやすさ、見た目の整え、ミスの防止といった点でとても重要です。

  • ページ順が間違っていると読みにくくなる
  • 配布資料などで順番ミスがあると信頼を損ねることも
  • 製本時にページ抜けや重複を防げる

特にビジネス用途や学校の配布資料などでは、丁合の正確さが仕上がりに大きく影響します。

「丁合(ちょうあい)ミス」の代表的な例を4つ

 ここでは、印刷や製本でよくある「丁合(ちょうあい)ミス」の代表的な例を4つ紹介します。どれも本を読むときに「ページが抜けてる?」「順番がおかしい?」と感じるようなトラブルにつながるものです。それぞれのミスと、その防ぎ方について、ひとつずつ見ていきましょう。

1. ページが抜けている「落丁(らくちょう)」

 「落丁」とは、本をつくるときに、本来入っているはずのページが入っていないまま綴じてしまうミスのことです。
 たとえば、途中のページがごっそり抜けた本を読んだら、「あれ?話が飛んでる?」となりますよね。これが「落丁」です。
本の最後に「落丁本は取り替えます」と書いてあることがありますが、それはこうしたミスがあった場合に対応するという意味です。ただし、最近では印刷の技術が進んでいるので、落丁が起きることはほとんどありません。
ちなみに、「注文した数より少ない冊数しか製本されていない」という場合も、同じ「落丁」と呼ぶことがあります。あとで足りない分を印刷することを「落丁刷り(らくちょうずり)」ともいいます。

2. ページの順番や向きがバラバラ「乱丁(らんちょう)」

 「乱丁」は、本の中のページの順番や向きがバラバラになっているミスです。
たとえば、最初は1ページ、2ページ…と進んでいたのに、いきなり50ページがきたり、ページが上下逆になっていたりすることがありますよね。それが「乱丁」です。
 本は「折り丁(おりちょう)」という、何ページかをひとまとめに折った紙を重ねて作られます。たとえば160ページの本なら、16ページずつ折った紙が10セット必要です。これを正しい順番に重ねるのが丁合。でも、この順番を間違えたり、折り方がズレたりすると乱丁が起きてしまいます。
最近は、機械がセンサーでチェックするようになったので、こういったミスもかなり少なくなっています。

3. 同じページが2枚入ってしまう「取込み(とりこみ)」

 「取込み」は、同じページ(同じ折り丁)が2枚以上入ってしまうミスです。別名で「増丁(ぞうちょう)」や「2枚差し」とも呼ばれます。
これは、紙を自動で取る装置(キャリバー)に不具合があると起きやすいとされています。たとえば、5ページを1枚だけ入れるはずが、うっかり2枚重なって入ってしまうようなイメージです。
こうしたミスを防ぐためには、キャリバーを含めた機械の点検やメンテナンスをしっかり行うことが大切です。

4. ミスを防ぐためのチェック方法「総繰り(そうぐり)」

 「総繰り」とは、丁合の順番が正しくできているかをチェックする作業のことです。印刷物の一部を抜き取って、ページの順番や構成が合っているかを確認します。
 具体的には、何冊かをランダムに選んで、ページの最初や途中を見ながら、「ちゃんと奇数ページが折りの表にきているか?」などをチェックします。
このような確認を丁合作業の最初や途中で行うことで、大きなミスを防ぐことができるのです。

まとめ

 丁合ミスは、ページが抜けたり、順番がバラバラになったり、同じページが重なってしまったりすることがあります。
 それぞれのミスにはチェック方法があり、防ぐための工夫もされています。
本を読むときに「あれ?」と思うことがあったら、それはもしかすると「丁合ミス」かもしれません。初心者の方でも、印刷や製本の流れを知っておくことで、こうしたミスに気づけたり、防げたりします。これから冊子や資料を作るときの参考にしてみてください。
 丁合は、印刷において「ページの順番をそろえる」ための基本中の基本。プリンターの設定で自動化できる部分もありますが、手作業が必要な場面もまだまだ多くあります。
特に家庭用プリンターや小ロット印刷では、「印刷された紙をどうまとめるか?」に注意を払うことで、完成度の高い印刷物が作れるようになります。

Q&A よくあるご質問

Q. 工数が増える最大の原因は何ですか
A. 発注作業そのものではなく、仕様の未確定と入稿不備などによる差し戻しです。塗り足し不足などは差し戻し理由になり得ると明記されています。(ddsp.jp)

Q. 不要な印刷物の提案とは、具体的に何をしますか
A. 配布対象と利用目的から、必要部数の根拠を作り、紙で持つべきものとデジタルで足りるものを分けることです。結果として印刷コストだけでなく、校正・在庫・配布の作業も減ります。

Q. 仕様が固まっていなくても相談できますか
A. 可能です。目的と納期が決まった段階で相談すると外注業者もスケジュール確認も早まります。

関連記事

※本記事の情報を利用したことにより生じた損害(直接・間接を問わず)について、当方は一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。

この記事を書いた人

代表取締役 遠藤豊明

新卒で大手ゼネコンに入社し、トンネル工事の施工管理を中心に建設プロジェクトに携わる。
工程・品質・安全管理や関係各所との調整業務を通じて、現場での進行管理を経験。
 その後、大手印刷会社にてITインフラ部門に所属し、社内IT基盤の運用・管理や業務システムの安定稼働を支える業務、拠点拡張プロジェクトに従事。
 営業活動を通じてお客様の課題解決を提案したいと思い、不動産賃貸仲介業務に勤務し、法人・個人双方の顧客対応や契約業務を通じて、現場目線での課題解決や調整業務に従事した後、有限会社遠藤印刷へ入社。